代表取締役の平井がインタビューを受けました(3)

発酵アカデミア。発酵って気になるけど、イマイチわからないそんなあなたに届けたい、発酵の⾖知識。ブランド名にもなっている数字「10%」の秘密を教えてくれました。

10%=細胞、90%=菌!? 

私たちの体の中の 10%を占める細胞。細胞は、⽣物のからだの基本単位であり、私たち⼈間の体も、無数の細胞でできているんです。集まった細胞が「組織」となり、組織が集まることで「肺」「⼼臓」などの器官がつくられています。⾎液中の⾚⾎球や⽩⾎球も、細胞でできているんだとか。

じゃあ、残りの 90%は?というと、実は全て何らかの菌。⼈間の体内、たとえば⼝、⼩腸、⼤腸、胃、⽪膚などほぼ全⾝に、微⽣物が暮らしているのだそう。例えば、呼吸器や⽪膚にいる菌は、外部からの刺激により私たちの体を守ってくれたり、ビフィズス菌やフェーカリス菌などの乳酸菌は、腸内環境のバランスを整えたりと私たちの健康を⽀えてくれています。でも、体内にいるのは良い働きをする菌だけではありません。ウェルシュ菌や病原性⼤腸菌、⻩⾊ブドウ球菌など、体に害を与える悪⽟菌もあります。

健康を維持するためには、良い菌との共⽣が⽋かせません。

「発酵⾷品=健康」といったイメージもありますが、実際のところはどうなのでしょう?「⼈により体質は異なりますから『発酵⾷品を⾷べたから健康になります。みなさん、サラダの代わりに漬物を⾷べて』とは⾔えないなと。たとえば、漬物も塩分濃度が⾼いため⾷べ過ぎることで、マイナスになる可能性もありますよね。だからこそ健康⾷品としての魅⼒をうたうことよりも、味を作る役⽬としての発酵菌に注⽬しています。発酵の⼒で味をつくるプロセスを経ることで、⽢味、奥深さなども⽣み出せる。だからこそ化学調味料に頼らなくても⾷材を美味しくできるのです」。

⾃家製の塩麹やみりん、昆布だしなどに漬け込まれた「ビワマスの塩麹漬け」。ビワマスの旨みが引き出されています。

「浅漬けなどの⽇本の漬物が市場でよく売れていたのは、おおよそ昭和中旬ぐらいまで。現在は、⽇本の昔ながらの漬物市場は減少し、キムチだけが突出して増えている状態です。これは、⾷⽣活の変化と密接に結びついていることが⼤きな理由。だからこそ、より⽇常⽣活に発酵を取り⼊れやすくなるためにと考えられたのが 10%Iam のラインナップなのです。

「⽣きてるキムチ」「⽣きてる漬物 がっくら漬け(⼤根の麹漬け)」など、⼀般的な漬物のイメージがある商品から「塩麹漬けサーモン」や⾷品研究家のたやまさこさんと開発した「漬け物の⽶油漬け 奈良漬とチーズとケール」など、まさに次世代漬物といえる商品がズラリ。これらの漬物は基本的に全て⼿作りなのだそう。

菌の割合は、細胞の 9 倍。そう聞くと、もっと菌のご機嫌をとってあげたほうがいいような気がしてきませんか?⾃分の体質や体調と向き合うことが、菌とうまく付き合うための第⼀歩といえそうです。

ライタープロフィール:松岡⼈代 滋賀県甲賀市出⾝、在住。⾼知県・四万⼗農協広報勤務を経て、滋賀県へ U ターン。 2015 年よりフリーライターとして、取材・執筆を⼿がけています。⼀度外に出たことで滋賀の地域や⼈の魅⼒を改めて実感!